2010/08/27 00:53:39
『24』を2週連続で借りてきたときに、たまたま空いてたんで借りてきました。
『カールじいさんの空飛ぶ家』
もはや、世界最高のアニメスタジオ、ピクサーが昨年末に公開した作品です。
元風船売りのカールじいさんは、愛する妻に先立たれ孤独な生活を送っていました。
じいさんの住む家の周りは開発され、やがてある事件をきっかけにカールじいさんも家を追われることに・・・。
妻との思い出の詰まった家を捨てることが出来ないカールじいさんは、風船を全て家にくくりつけ、家ごと旅立つことに。
目指すは、妻にいつか連れて行くと約束し、ついに果たせなかった南アメリカの伝説の地。
ピクサーの作品は脚本をチームで行っていて、数年がかりで一作の脚本を書き上げることで有名です。
子供向けだからと安易な作品を作るスタジオには爪の垢を飲ませたい話ですが。
結果、出来上がる作品は非常に計算されつくされた完成度の高いものになります。
子供は子供の目線で最高に楽しみ、そして子供にせがまれて仕方なしに付き添いできた大人は予想外の感動に叩きのめされ子供が満足して笑っている横で涙することになります。
この作品に限らず、これこそがピクサー作品の最大の魅力だと僕は思っています。
そして、やはりこの作品も凄まじい完成度。
計算されています。
おそらく涙もろい人は冒頭の数十分、カールじいさんの子供時代から始まる妻になる人との出会い、結婚、悲しい出来事、そして妻との別れを描いた一連の流れで涙腺を制御できなくなるでしょう。
映画のCMもこの辺を強調したものでした。
つまり「愛する妻との別れと思い出」です。
断言しますが、これらは全てピクサーの計算です。
カールじいさんが妻と暮らした家を捨てられないように、この映画の視聴者にもこの夫婦の思い出に最大限に感情移入してもらうための。
それを実現するために冒頭の数十分に求められるハードルは相当に高いものでしたが、ピクサーのスタッフは見事に作り上げました。
そして、この冒頭があるからこそ意外な方向へ進んでゆく物語が気持ちいいほどにバシッとはまります。
誰もが映画を見る前に想像していたような方向よりも、はるかにポジティブな方向に話は進んでゆきます。
妻の思い出と共に心中してしまってもおかしくない老人を、思いがけないほど前向きな方向に向き直らせます。
これ以上はネタばれになるし、そうならないようにうまく説明する文章力は僕には無いので是非観てみてください。
損はまずしません。
超映画批評の言葉を拝借するなら、「別れのあとに、必ず描かれるもの」を意識して観てください。
妻と別れてからのカールじいさんは、旅立ちと共に住み慣れた地と別れ、空の旅と別れと・・・別れの連続です。
最後には一番別れたくなかったはずのものも自ら捨て去ります。
その後に、カールじいさんを待ち受けていたものとは何か。
ピクサーの作品で、「これはやめといたほうが良いよ」ってやつはありません。
『カーズ』も、『モンスターズインク』も、『ファインディング・ニモ』も、そして今公開されている『トイ・ストーリー3』も含めて傑作ぞろいです。
でも、その中でもこの『カールじいさん』は異色です。
ピクサー初のリアルな人間が主人公の作品。
(インクレディブルは微妙だけども。)
そして、今までのものに比べると、大人に向けて作られた感じの強い作品です。
たとえば『ファインディング・ニモ』は子供は冒険活劇として、大人は子を思う親として楽しめるようにあえて冒険する親を描いています。
子供たちは離ればなれになったニモを探すパパの冒険に夢中になり、親たちは冒険の途中で子育ての問題に気付いてゆくニモのパパに夢中になります。
まったくもってうまく計算されています。
しかし、今回はこのバランスが大人よりだと僕は感じました。
なので、大人の人、ぜひ明日レンタルで借りてきて観てみましょう。
『カールじいさんの空飛ぶ家』
もはや、世界最高のアニメスタジオ、ピクサーが昨年末に公開した作品です。
元風船売りのカールじいさんは、愛する妻に先立たれ孤独な生活を送っていました。
じいさんの住む家の周りは開発され、やがてある事件をきっかけにカールじいさんも家を追われることに・・・。
妻との思い出の詰まった家を捨てることが出来ないカールじいさんは、風船を全て家にくくりつけ、家ごと旅立つことに。
目指すは、妻にいつか連れて行くと約束し、ついに果たせなかった南アメリカの伝説の地。
ピクサーの作品は脚本をチームで行っていて、数年がかりで一作の脚本を書き上げることで有名です。
子供向けだからと安易な作品を作るスタジオには爪の垢を飲ませたい話ですが。
結果、出来上がる作品は非常に計算されつくされた完成度の高いものになります。
子供は子供の目線で最高に楽しみ、そして子供にせがまれて仕方なしに付き添いできた大人は予想外の感動に叩きのめされ子供が満足して笑っている横で涙することになります。
この作品に限らず、これこそがピクサー作品の最大の魅力だと僕は思っています。
そして、やはりこの作品も凄まじい完成度。
計算されています。
おそらく涙もろい人は冒頭の数十分、カールじいさんの子供時代から始まる妻になる人との出会い、結婚、悲しい出来事、そして妻との別れを描いた一連の流れで涙腺を制御できなくなるでしょう。
映画のCMもこの辺を強調したものでした。
つまり「愛する妻との別れと思い出」です。
断言しますが、これらは全てピクサーの計算です。
カールじいさんが妻と暮らした家を捨てられないように、この映画の視聴者にもこの夫婦の思い出に最大限に感情移入してもらうための。
それを実現するために冒頭の数十分に求められるハードルは相当に高いものでしたが、ピクサーのスタッフは見事に作り上げました。
そして、この冒頭があるからこそ意外な方向へ進んでゆく物語が気持ちいいほどにバシッとはまります。
誰もが映画を見る前に想像していたような方向よりも、はるかにポジティブな方向に話は進んでゆきます。
妻の思い出と共に心中してしまってもおかしくない老人を、思いがけないほど前向きな方向に向き直らせます。
これ以上はネタばれになるし、そうならないようにうまく説明する文章力は僕には無いので是非観てみてください。
損はまずしません。
超映画批評の言葉を拝借するなら、「別れのあとに、必ず描かれるもの」を意識して観てください。
妻と別れてからのカールじいさんは、旅立ちと共に住み慣れた地と別れ、空の旅と別れと・・・別れの連続です。
最後には一番別れたくなかったはずのものも自ら捨て去ります。
その後に、カールじいさんを待ち受けていたものとは何か。
ピクサーの作品で、「これはやめといたほうが良いよ」ってやつはありません。
『カーズ』も、『モンスターズインク』も、『ファインディング・ニモ』も、そして今公開されている『トイ・ストーリー3』も含めて傑作ぞろいです。
でも、その中でもこの『カールじいさん』は異色です。
ピクサー初のリアルな人間が主人公の作品。
(インクレディブルは微妙だけども。)
そして、今までのものに比べると、大人に向けて作られた感じの強い作品です。
たとえば『ファインディング・ニモ』は子供は冒険活劇として、大人は子を思う親として楽しめるようにあえて冒険する親を描いています。
子供たちは離ればなれになったニモを探すパパの冒険に夢中になり、親たちは冒険の途中で子育ての問題に気付いてゆくニモのパパに夢中になります。
まったくもってうまく計算されています。
しかし、今回はこのバランスが大人よりだと僕は感じました。
なので、大人の人、ぜひ明日レンタルで借りてきて観てみましょう。
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